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近代日本経済の父、渋沢栄一氏をご存じだろうか。
幕末のころ「論語」をはじめとした学問を学び、第15代将軍徳川慶喜に仕えていた彼は、
慶応3年(1867年)ナポレオン三世の開くフランス・パリの世界博覧会に将軍の名代として
参加する慶喜の弟、徳川昭武に随行して渡欧しました。
(「渋沢栄一ミュージアム」ホームページより )
好奇心旺盛な彼は、ヨーロッパに滞在中にチョンマゲを切り、様相に変え、議会・取引所・
銀行・会社・工場・病院・上下水道などを見学しました。進んだヨーロッパ文明に驚き、また、人間平等主義にも感銘を受けました。
明治元年に帰国した彼は、明治新政府の官僚として、大蔵省で財政の整備にあたりましたが、政府の大久保利通と意見が合わず4年で退職し、実業界に転身して、第一国立銀行をはじめ500社の設立に関わりました。その中には、先日世界遺産に登録された「富岡製糸場」もあります。
また社会福祉事業にも熱心で、身寄りのない子供や老人を養う“養育院”や“孤児院”精神薄弱児施設の設立・運営、「救護法」の制定などにも尽力しました。その他、教育施設や病院施設の設立や運営にも関わりました。
彼の生涯を通じての基本理念は「論語」の精神(忠恕(ちゅうじょ)のこころ=まごころと思いやり)にあり、単なる利益追求ではなく「道徳経済合一」による日本経済の発展でした。

その「論語」。「子曰く(しいわく)」で始まるものが多いですが、子とはもちろん中国春秋時代の哲学者・孔子のこと。一見すると難しい教えのようですが、内容は至ってシンプル。世の中の道徳の「仁・義・忠・孝・礼・知・信」の実行だけです。
日本資本主義の根底を築いたといっても過言ではない渋沢栄一氏。彼が指針としてきた教えの中から、私たちが今すぐに真似できるものをいくつかご紹介しましょう。
◉1:日々勉強してよい友人を持つ。
これが人生最上の楽しみ
渋沢が肝に銘じてきたというのが、この教えである。論語は簡単だといって敬遠する人も多いが、
2400年前でも、現代でも実行できる尊い教訓だと言う。
日々学ぶ姿勢を忘れずにいると、切磋琢磨する友人ができる。すると功績が認められ、さらに
よい友人が増える。たとえ功績が認められなかったとしても、人を羨むことなく己の道を淡々と
進めば、万事うまくいくのである。
◉2:どんな時でも成功するために必要な4つの徳
「恭」・・・自分の行いはどこまでも慎み深く偉ぶらない。
「敬」・・・主君を尊敬して、仕える際には礼を失わない。
「恵」・・・恩恵を施して無理をしない。
「義」・・・人をつかう時は公平に扱う。
この4つを備えているのが“君子”だと言う。誰に対しても鼻であしらうことなく恭敬の態度で
接していれば、世の中もあなたの存在を受け入れてくれる。すると行動が乱れず、生活も言語も
粗野になることもなくなるという教えだ。
◉3:富を手にした時こそ品性が表れる
貧にして怨みなきは難く、富んで奢ることなきは易し。仕事をするのは富を得るためである。
それが巧く行かなくなり貧すれば、どんな君子でも恨み心を持たないのは大変なことと孔子は解く。
富を積んだからといって贅沢が癖になると、他人から嫉妬の対象とされることもあり、自分の心身をも
滅ぼす可能性があるという。常に慎みを保てるかどうかで、人格と品性がわかるのだ。
以上、日本資本主義経済の立役者・渋沢栄一氏が基本理念とした『論語』の教えからすぐにでも実践できそうなものを紹介してみましたがいかがでしょうか。
私もきょうから忘れないように心掛けたいです。

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幕末のころ「論語」をはじめとした学問を学び、第15代将軍徳川慶喜に仕えていた彼は、
慶応3年(1867年)ナポレオン三世の開くフランス・パリの世界博覧会に将軍の名代として
参加する慶喜の弟、徳川昭武に随行して渡欧しました。

好奇心旺盛な彼は、ヨーロッパに滞在中にチョンマゲを切り、様相に変え、議会・取引所・
銀行・会社・工場・病院・上下水道などを見学しました。進んだヨーロッパ文明に驚き、また、人間平等主義にも感銘を受けました。
明治元年に帰国した彼は、明治新政府の官僚として、大蔵省で財政の整備にあたりましたが、政府の大久保利通と意見が合わず4年で退職し、実業界に転身して、第一国立銀行をはじめ500社の設立に関わりました。その中には、先日世界遺産に登録された「富岡製糸場」もあります。
また社会福祉事業にも熱心で、身寄りのない子供や老人を養う“養育院”や“孤児院”精神薄弱児施設の設立・運営、「救護法」の制定などにも尽力しました。その他、教育施設や病院施設の設立や運営にも関わりました。
彼の生涯を通じての基本理念は「論語」の精神(忠恕(ちゅうじょ)のこころ=まごころと思いやり)にあり、単なる利益追求ではなく「道徳経済合一」による日本経済の発展でした。


その「論語」。「子曰く(しいわく)」で始まるものが多いですが、子とはもちろん中国春秋時代の哲学者・孔子のこと。一見すると難しい教えのようですが、内容は至ってシンプル。世の中の道徳の「仁・義・忠・孝・礼・知・信」の実行だけです。
日本資本主義の根底を築いたといっても過言ではない渋沢栄一氏。彼が指針としてきた教えの中から、私たちが今すぐに真似できるものをいくつかご紹介しましょう。
◉1:日々勉強してよい友人を持つ。
これが人生最上の楽しみ
渋沢が肝に銘じてきたというのが、この教えである。論語は簡単だといって敬遠する人も多いが、
2400年前でも、現代でも実行できる尊い教訓だと言う。
日々学ぶ姿勢を忘れずにいると、切磋琢磨する友人ができる。すると功績が認められ、さらに
よい友人が増える。たとえ功績が認められなかったとしても、人を羨むことなく己の道を淡々と
進めば、万事うまくいくのである。
◉2:どんな時でも成功するために必要な4つの徳
「恭」・・・自分の行いはどこまでも慎み深く偉ぶらない。
「敬」・・・主君を尊敬して、仕える際には礼を失わない。
「恵」・・・恩恵を施して無理をしない。
「義」・・・人をつかう時は公平に扱う。
この4つを備えているのが“君子”だと言う。誰に対しても鼻であしらうことなく恭敬の態度で
接していれば、世の中もあなたの存在を受け入れてくれる。すると行動が乱れず、生活も言語も
粗野になることもなくなるという教えだ。
◉3:富を手にした時こそ品性が表れる
貧にして怨みなきは難く、富んで奢ることなきは易し。仕事をするのは富を得るためである。
それが巧く行かなくなり貧すれば、どんな君子でも恨み心を持たないのは大変なことと孔子は解く。
富を積んだからといって贅沢が癖になると、他人から嫉妬の対象とされることもあり、自分の心身をも
滅ぼす可能性があるという。常に慎みを保てるかどうかで、人格と品性がわかるのだ。
以上、日本資本主義経済の立役者・渋沢栄一氏が基本理念とした『論語』の教えからすぐにでも実践できそうなものを紹介してみましたがいかがでしょうか。
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